「釣りはフナに始まってフナに終わる」という。でも、それはもう古い。今は「釣りはルアー釣りに始まって、コンピューターでフィーバー・フィーバー」。

 

昨今の少年たちは、だぁれもミミズをほじったりしませんぞ。釣り糸の先端に監視カメラ据えて液晶画面で水中の様子を見ながら魚に針を引っかけましょうか。それともスズキやカジキに似せた魚食いロボットを操作して、鵜飼の鮎取り方式で魚を捕らえようか。有識者(?)からなる「古式魚釣り保存会」なんかが出来て、「あぁ昔の釣りは良かった」などと嘆くのではないか。竿・糸・(うき)(しづみ)・針・餌の六つを、釣りの六物(りくもつ)と申します、なんぞ言うて釣り文化の保護を説くおじいさん、よく見ればそれはかく言う近未来の波平じいさんだったりして 

  

ミレニアムがつつがなく始まって、気分だけ一新するのも、安上がりすぎるかと釣り竿を一本思いきって新調。もちろんルアー竿。軽くて強そうで、そのくせとても鋭敏で、この竿でなら新時代の釣りができそう。初釣り以後の釣り行きに使用するも、竿の調子は予想どおり上々である。ルアー専用竿だが、私はこれをボートからの餌釣り用に使う。先日などはアイナメ・カレイ・ガシラが釣れた、釣れた。寒中にもかかわらず豆アジやイワシがわんさと釣れてこれまたびっくり。こりゃどうしたことだ? 日本の海は今どうなっているの? いまだ海水温は平年より高い。

寒波よ来たれ。海を冷やせ、景気冷やせ、いや間違った、元へ!